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〈講演録〉 『イリアス』第11 歌〜第15 歌の物語構造
https://doi.org/10.34577/0002000245
https://doi.org/10.34577/0002000245bad33978-cc09-4099-a4d0-88e248ca17ec
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||
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公開日 | 2025-02-13 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 〈講演録〉 『イリアス』第11 歌〜第15 歌の物語構造 | |||||
言語 | ja | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.34577/0002000245 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | open access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||
著者 |
川島, 重成
× 川島, 重成 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 『イリアス』第11歌の終わり近く、ネストルの陣屋からアキレウスのもとへ帰る途中、パトロクロスは戦場から退却してきたエウリュピュロスに出会い、乞われるままに彼の傷の手当てをする。この様子は第12歌の最初の2行で、さらにもう1度第15歌390~405行で繰り返されたあと、ようやくパトロクロスはエウリュピュロスのもとから立ち上り、第16歌冒頭でアキレウスの陣屋に帰りつく。その間(第11歌終わりから第15歌終わりまでの間)に、アカイア軍の防壁の2度にわたる突破を含む大掛かりな戦闘が繰り広げられている。わたしたちの時間感覚からすれば容易に納得しかねるこの物語描写はどのように理解すべきであろうか。ここで従来Zielinski’s lawと称されてきた物語技法に注目する。これは、実際には同時進行的に生起したと考えられる2つの出来事が、あたかも継起的に起ったかのように描写されるという叙事詩技法で、その古典的な例が第15歌149~280行に見られる。 本講演は、このZielinski’s lawを発展的に応用して、第11歌~第15歌における2度にわたる防壁突破を中心にした2つの出来事と見えるものは、実は1つの出来事を別の視点から捉えたものと見ることができるのではないか、という問題提起的な試みである。すなわち第11歌~第12歌は、Dramatis Personaeとしての神々なしの英雄的事蹟として描写され、第13歌~第15歌は神々(第13歌はポセイダオン、第14歌はヘレとポセイダオン、第15歌はアポロン)が人間界の出来事に介入して、それぞれ神の思い通りに戦いを導いてゆくのである。このように理解すれば、第11歌終わりから第15歌終わりに至る大掛かりな戦闘も、パトロクロスがエウリュピュロスの傷の手当てをしているという短い時間の出来事であった、と容易に納得できるであろう。 |
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言語 | ja | |||||
bibliographic_information |
ja : 人文科学研究 : キリスト教と文化 en : Humanities : Christianity and Culture 号 56, p. 1-20, 発行日 2024-12-15 |
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出版者 | ||||||
出版者 | 国際基督教大学 | |||||
言語 | ja | |||||
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収録物識別子タイプ | ISSN | |||||
収録物識別子 | 24346861 |