@article{oai:icu.repo.nii.ac.jp:00005525, author = {Zhao, Yingying}, issue = {18}, journal = {ジェンダー&セクシュアリティ}, month = {Mar}, note = {既存の研究では、中国の文化や政策、偏見を持つ人々、西洋のモデルが性的マイノリティの問題にどのような影響を与えるのか、また性的マイノリティが中国の社会的背景の中でどのように苦闘しているのかに焦点が当てられてきた。しかし、これらの研究では、一般市民の役割が無視されており、性的マイノリティが根強い抑圧を受ける理由についても検討されていない。このように、中国の性的マイノリティ問題は、誰もが関わる問題ではなく、「他者の問題」として捉えられており、性的マイノリティがさらに周辺化されることにつながる可能性がある。これに対して、欧米の研究者は、人権の観点から、性的マイノリティは全ての人に関わる問題であると主張しているが、中国の人権理論の特徴は、欧米の視点を中国に適用することができないことを示している。したがって、中国における性的マイノリティ問題を、一般市民を巻き込む新しいダイナミックな視点から捉え直すことが必要である。本研究では、佐藤裕(2005)の差別理論を用いて中国政府による公式言説を分析し、国家が同化に関する曖昧なメッセージを送り、性的マイノリティを社会的に排除していると主張した。このため、中国の性的マイノリティは持続的な「見えない抑圧」に直面していると結論した。本稿は、普遍的人権理論の援用が困難な場合の性的マイノリティ問題に新たな視点を提供し、中国における性的マイノリティに対する「見えない抑圧」は、国家と国民が一体となって生じうるものの、国民一人ひとりの意識によって変えることもできることを示唆するものである。}, pages = {99--126}, title = {中国における性的マイノリティ問題のリフレーミング : 差別論の視点から}, year = {2023} }