@article{oai:icu.repo.nii.ac.jp:00004567, author = {SIMONS, Christopher}, issue = {12}, journal = {ジェンダー&セクシュアリティ}, month = {Mar}, note = {本稿はジェンダー・セクシュアリティの近世の解釈の文脈において、シェイ クスピアの2つの妖精劇、「夏の夜の夢」「テンペスト」における妖精の歌・踊 り・見世物の言葉を読み解くものである。本稿では、両劇における妖精の歌と 踊りのイメージと言葉が、家父長制の権威とヘテロノーマティヴな性的振舞い を掘り下げることによって、どのようにエリザベス朝とジャコビアン時代の ジェンダー・セクシュアリティ規範に異議を唱えているか、あるいは転覆させ ようとしているかを論証する。また本稿では、Regina Buccola のようなイギリ スにおける妖精の伝統の歴史と伝承についての、近年の重要な学説に着目す る。そこではアングロ-サクソン文学における" 妖精"という言葉の起源から、 " 妖精"という言葉の意味の中にあるジェンダーの不確かさ・多義性が探求さ れ、イギリスの妖精伝承におけるジェンダーとセクシュアリティとの関係につ いての広範な背景が提示されている。またそこでは、妖精文学が近世イングラ ンドにおける政治的・社会的・経済的なうつろいやすさ表象可能にしている か、ということについていくつかの例をあげて論評されている。「テンペスト」 においては、妖精の歌と踊りと見世物は、ジェンダーを覆うプロスペローの権 力の拡張として作用する。すなわち男性・女性という規範的な性的役割の強要 である。だがしかし、「夏の夜の夢」「テンペスト」どちらにおいても、妖精の 歌や見世物の言葉におけるジェンダーや性的なあいまいさ、多義性は、近世の 性的規範を転覆させるものである。}, pages = {27--77}, title = {自由気ままに:シェイクスピアの妖精劇における ジェンダー・セクシュアリティの表象としての歌と踊り}, year = {2017} }