@article{oai:icu.repo.nii.ac.jp:02000137, author = {Koki OGAWA and 小川幸姫}, issue = {19}, journal = {ジェンダー&セクシュアリティ, Gender and Sexuality}, month = {Mar}, note = {現在の東アジア学や日本メディアは、主に女性専用車両が効果的であるかどうかを疑問視している。しかし、女性専用車両がどのように女性像を構築しているかについての研究はほとんど存在しない。東アジア学は概して公共空間における女性像は被害者意識によって構成されることを前提としている。それではジェンダー学はどうだろうか。空間形成のジェンダー化における研究は、主に住まいや職場といった主要な空間を研究の対象としている。しかし、交通機関である以上女性専用車両は主要な空間と同じように機能していない。つまり、これらの学問分野は女性専用車両における女性像のマイノリティ化の要因を説明するのには不十分である。 この論文は、公衆トイレに関するジェンダー学の研究を活用することで「女性保護」の根底にある規範的保護を説明する。女性乗客の日常を記録した投稿と女性専用車両の非協力乗車動画の分析を通してジェンダー化された空間がどのように女性像を構築しているかを考察する。 女性専用車両は女性を保護するものと称しているにも関わらず、鉄道会社は一般乗客の利便性に配慮している。専用車両が女性を隔離しているのであれば「一般乗客」に含意されるのは男性である。つまり、女性の安全確保は男性乗客に不便でない領域内で行われている。更に女性専用車両はその構造によって痴漢対策の責任を女性のみに負わせ、女性の安全を社会問題ではなく女性問題として扱っている。従って一般車両に乗車することが痴漢行為を誘うことと混同されることを可能にしている。この論文は女性像がどのように被害者意識と連動するのかを考察することで女性像を定義し、束縛し、制度化する女性専用車両のメカニズムについて更なる探求を呼びかけている。}, pages = {93--119}, title = {Women-Only Carriages: How Sites of “Protection” Construct Gender}, year = {2024} }